エストニアの就活事情

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今年も寒い中エストニアのプチ合同説明会に行って来た。
去年は、大学の広間に企業がブースを出して優秀な人材を求めていた。
今年は一味違って、旧市街周辺のホテルの広間を借りたようで、少し豪勢なジョブフェアとなった。

エストニアで就職するつもりは、いまのところない。もっと言えば、働いても良いが、1年か2年くらいが限界だろう。なぜなら、エストニアの平均月収は1000-1200EURくらいであり、その収入からすると物価はちょっと高いのである。しかも、最近のエストニアブームからか物価はこれから上がる一方である。
そのため、エストニアで普通に就職してしまった場合、優秀な人は別として、ポンコツ人間な私にとっては、日本に帰国する航空券すら買えないという自体に陥るのである。

去年、同じようなジョブフェアに行った時は、IT系でしかもwebデベロッパーの求人しかなかったと行っても過言ではない。web系のスタートアップがたちすぎているため、その需要が強い傾向は納得できる。しかし、日本やアメリカ、中国などと違い、車やその他デバイス、観光、運送などなど、エストニアでは他の産業が全く発展していないと言っても過言ではないので、メカトロニクスなどの理工学系を卒業してもエストニアでは就職できない学生は結構いるのだ。

タリン工科大学の看板学部であるサイバーセキュリティー学部卒業でも、サイバーセキュリティーの枠はせいぜい各企業で2~3人。またその企業の核となるセキュリティー管理を新米エンジニアに任せるというのは、リスクがあり、基本的にはその企業に精通したベテランのエンジニアが務めるため、なかなかポストがないというのが現実である。そのせいか、卒業後、自分の分野とは関係のないweb developerの仕事をしている人も多いと聞く。ちなみに優秀なweb developerで収入は2000-2500EURくらいが相場である。新米のペーペーエンジニアは1000EURくらいである。

物理学専攻の私になんて、もっと活躍の場はない。そのため、今年も特に期待せずジョブフェアに参加して来た。

「まぁどーせJavaとかJSとか、ソフトウェアエンジニアしか求人はないだろうな」

しかし、修士卒業にインターン参加が必須なので、何かしらに参加する必要が私にはあった。本音を言えば、この夏日本で、くそ優秀なやつのみが許されるクオンツのインターンになぜか合格し、参加することができたので、その報告書をまとめれば多分単位がもらえるはずなのだが、せっかくなので海外の企業で働くのもネタになりそうだ。

会場に足を踏み入れる。壁側にはずらっと企業のブースが並んでいたが、それほど多くはなかった。
会場に入って早々、去年と違うことに気づいた。まず一番最初に目に飛び込んで来たのは、銀行からの求人だった。ITスタートアップしかいなかった去年と違い、今年はARデバイス開発、観光、金融など、バリエーションに彩があった。

とりあえず金融の話を聞いた。なぜなら、金融業界なら大概データサイエンスを扱う部門が存在するからである。
この予測は的中し、ちょうどデータサイエンティストを探していると言う。ちょっと嬉しいニュースだ。また、仕事の求人も多方面に向いており、比較的requirementも難しくなく、給料も金融だけあってまともである。(良いとは言わない)。
他にも、デバイス開発などの企業の話も聞いて来たが、去年よりも実りある話で、収穫は多かったと思う。

卒業後どうするかは知らない。おそらく会社登記することはもう明白であるが、方向性が定まっているわけでない。しかし、食べないと死んでしまうのが人間の難点であるため、何かをして食べるだけのお金を産まなければならない。その中でも、web系の求人しかないと思っていたエストニアで、他の産業の求人が意外とあったと言うのは、嬉しいニュースだ。特に、エストニアとは言え銀行に就職したなら、僕のこのゴミスペックでも一応「外資銀行」という、合コンで無敵の肩書きを手に入れることができる。

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